独身時代に働いていた会社は
おしゃれな女性が多かった
ぴったりとしたロングスカートをはき
さっそうと歩く
ある日その彼女と一緒に駅の階段を降りていた
その彼女が足を滑らせて階段を落ちた
タイトなロングスカートの彼女は
ゴロンゴロンゴロンと
まるでこけしが転がるように落ちていった
短い階段だったので怪我はなかったけれど
その落ちていく様だけが頭に刻み込まれている
失敗にそっと寄り添う友がいる