川柳小噺

エッセイをまとめたら17音になった

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

花冷え

暖房は石油ファンヒーターとエアコンの両刀遣い 花便りが届くころ 灯油が底をつくくらいがちょうどいい と思っていたが 今年の花冷えは馬鹿にできない エアコンだけでもいいが やはり朝くらいは急速暖房を希望する ということで 日々チビチビと朝だけファン…

助っ人

女性の一人暮らしは 楽しくもあり 大変でもあり いまはセキュリティもしっかりしてきたので その点では安心だけれど いざ重たいものを運んだり 電気の配線や設置で 男手が欲しいことって 絶対あるよね コンビニに男手売ってないですか 毛利由美

演出

川柳を作る エッセイを書く 基本、嘘は書かない でもそれではつまらない なので 盛る コアな部分は真実を それ以外は少し脚色して メルカトル図法で膨らます話 毛利由美

若者の流儀

まもなく新年度 新生活スタートのシーズンイン 引越しの車が忙しい 引っ越す側はもっと忙しい 娘は引越しの日を安さで決めた 仏滅 こだわりを捨てると自由度が上がるね 六曜にふっと目が行くお引越し 毛利由美

春休み

春休み真っ最中 思い出すこと 子どもの日にち感覚が消えてくる 今日って何曜日?と聞かれる カレンダーを見なさいと答えると 今日って何日?となる そして 新聞を見なさい、となる ゴミ出しで曜日感覚維持をする 毛利由美

言葉の重ね着

最近の敬語はことのほか丁寧だ 丁寧すぎてこちらが申し訳なくなる すっきりした潔い日本語が聞きたい でもそれだと 敬語を使えと言われるのかな 十二単を着せられた丁寧語 毛利由美

卒業しないで済むところ

子供が小さいころ世話になった小児科は内科の看板も上げている 昔は内科、外科、小児科、整形外科、皮膚科などシンプルだった いまは同じ内科でも循環器、呼吸器、消化器、など患者が判断して病院を選ばねばならない 面倒くさい その点小児科はオールマイテ…

隣の車両

秋葉原からつくばエクスプレスに乗った その時間、端の車両は女性専用車だった 私はそれを知らずにその隣の車両に乗り込んだ ??? 目を疑った こ、こ、これは男性専用車両? 女性専用車両の隣は男性専用車両に自然となることを知った瞬間だった 男性用車両…

学び舎の桜

春休み中に咲いて散る桜 入学式で咲いていればいいけど 温暖化のせいか 入学式を待たずして散ってしまう 休み中、小学校の校庭は静かだ 咲き誇った桜は誰に見てもらうのだろう 校庭の桜 校舎が愛でている 毛利由美

ハルウララ

花粉の季節だ 巷にはマスクが溢れ、お隣さんのクシャミまで響いてくる ここつくばに来てから花粉症になった人も少なくない わたしはというと 若干目がかゆい気がするなあ、花粉かなあ ・・・・ 鈍いって幸せである 花粉にも鈍感力は効果あり 毛利由美

変身

髪の毛を切る いつもの髪型なら問題ない 勇気がいるのは冒険を仕掛けるとき 思い切りショート はじめてのウェーブ ショートにする勇気がなくて中途半端丈 子育て期はロングヘアだった 美容院に頻繁に行かずに済み、邪魔なら髪を括ればいいから でもそれは育…

運動不足の理由

子どもを見るとすごいなあと思う 何もないのに走っている 幼稚園前の子どもを連れて筑波山に登ったことがある 平坦な道では背負子に収まり ゴツゴツの岩肌では背負子を降りて冒険の旅 わざわざ難所を通って遠回りまでして ところが 大人になると一切の無駄を…

騒音

いっとき耳鳴りに悩まされた 寝ても起きても聞こえる不快音 夫のいびきで不眠になり別室にして安眠を得たと思ったらこれだ 耳鳴りの悩みは本人で完結する 周りの誰にも迷惑かけない騒音だ ああ、この耳鳴りがヘッドホンから音漏れするように周りに聞こえたら…

最期のカタチ

デジタルであれば上書き保存 アナログならシュレッダー 紙屑は紙のままではまだ屑にはならない とことん割いてお別れしましょう お別れの形はシュレッダーの屑 毛利由美

傘物語

実家に帰るとたくさんの傘がある 母は傘の忘れ物をしないので昔の傘はそのまんま でも新しい傘は軽くて使いいいので、それはそれで買う 誕生日に何が欲しい?と聞いて傘と言われたこともある というわけで溜まりたまった傘の数々 ある日私が帰省から自宅へ帰…

道が見えない

方向音痴である これは遺伝だ 父から引き継いでしまった そしてDNAは娘へ 今はナビがあるから大丈夫 と思うだろう いやいや ナビアプリを凝視し四つ角で立ち止まっても 目的地は見えてこない だから私の歩数は絶対人より多い 一周をすればほらもう迷子です …

小手先利かず

春の気配が色濃くなって やっと安定してきたことがある スマホの指紋認証 冬の間は手荒れで失敗ばかり そんな時、顔認証へ心がなびく 顔は手ほどは荒れませんもの 指紋認証を手荒れに阻まれる 毛利由美

目をそらして

歩いていたらバスが来た バス停で待っている人はいない 私も乗るつもりはない バスの運転手さんは私を見て乗るのか乗らないのか判断するだろう 私は乗らない風を装う あえてバスには目もくれずまっすぐ前を向いて歩く そして バスは無事スルーした 乗りませ…

Good job!

先日、大阪から東京へ飛行機を利用した 非常用設備の案内が歌舞伎役者で、つい見入ってしまった そのまま本を読んだりスマホを見たりしていると 機体が少し揺れた 雲に突っ込んだのかと思い窓の外を見たら 着陸していた すごい 着陸の角度は離陸より浅い 毛…

ギャップ萌え、か?

20代は老けて見られた 30代は翻って若く見られた 40代を過ぎると言われ方が変わってくる 年齢不詳 うまくいけば美魔女 要するに若いのか年なのかわからないということ こうなると歳は言わない方がいい 正直に年齢言ってどんびかれ 毛利由美

儚き純白

油断して洗濯物をポイポイ洗濯機に入れ 洗濯終了 あれ?白シャツがあったはずなんだけど ・・もしや 夫の白いヒートテックが どっピンク! やられたー 息子が何気に入れた赤いトレーナーだー 染色が進んだ洗濯機の中 毛利由美

遠くの親戚より近くの・・・

一人暮らしをしている母に妹と2人でルンバをプレゼントした。 妹が実家近くで暮らしているので、彼女にルンバをセットしてもらった。 後日母に電話した。ルンバどう? >いいよー、ルンバちゃんお利口さんやわー。終わったらちゃんと戻ってきはるねん。 もう…

嗚呼

あと5分で家を出る準備をしていた時、 ♪ピンポーン 宅配だ。何か注文したっけ? クール便でーす ??!! 冷凍うどん24個入り に、にじゅうよんこ、?? 四国の親戚が送ってくれたのだ 何も知らない冷凍庫は生協で埋まっている。 不慮の事故みたいにクール便…

うんしっちかんまん

先日、帰省がてら厄除けに行ってきた。 そのまま帰途につくため、キャリーバッグをコロコロ引いて電車からおりた。コインロッカーがあるとなんの疑いもなく思っていた。 だが。駅員さんは、そのサイズの入るロッカーはないと言う。 すでにここで心が折れかけ…

ああ無情

その日は急いでいた。 バスが大幅に遅れ、走らないと目的の電車に乗れない。乗り遅れると到着が30分遅れる。 バスが到着し、私はステップからジャンプした。その日はロングスカート。思いっきり脚を広げて飛び降りる!予定だった。が、スカートが広がらなー…

誤飲注意報

中毒の相談にのる仕事をしている。 言葉ヅラほど大げさではない。 子どもがリップを食べた、漂白していたのを忘れて飲んじゃった、認知症のおばあちゃんが花を食べた・・ 冬は灯油をなめた、夏は保冷剤を食べた、衣替えの季節は防虫剤を食べた・・ 薬を飲ん…

花粉症の悲劇

花粉症の友人が女子会で語っていた。 ー処方された薬を飲んだら3日連続で撃たれて殺される夢を見たのー 怖くて眠れなくなり、薬をやめた。 そして調べた。 副作用にちゃんと「悪夢」と書いてある

旅立ちの季節

卒業のシーズンになると思い出すことがある 3人の子どもがいて、これまでも数多くの卒業式に参列したが、1度だけ泣いてしまったこと。 長男の高校の卒業式。クラスごとに保護者に向かい、「これまで育ててくれてありがとうございました」と全員が頭を下げた…

アンチ・アンチエイジング

白髪抜きをしていた時代は若かった。いま、そんなことしたら禿げてしまう。 近藤サトさんは白髪のままごまかさない自分を前面に出している。すごいなあ。まんまを出すって勇気がいる。 いや、ちょっと待って。これはもしかすると勇気の差より、素材の差? グ…

500年前の昔話

つい数年前のドラマが古ぼけて見える。多分俳優さんが少し老けたり、着ているものがすでに時代とずれているせいかもしれない。 翻って時代劇。あまりに古いから逆に古さを感じない。昭和平成と刻みながら、あの日はざっくりと戦国時代。小栗旬の信長は50年経…