川柳小噺

エッセイをまとめたら17音になった

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

いい時代

官舎の敷地内を 遊びまくっていた子ども達 放し飼い状態だったが 外で遊び疲れては どこかの家になだれこむ 官舎の敷地内がすべて自分ちだった それぞれの家が保育所だった 社会が子育てした時代だった 昔のママ友と会うと 自分の知らない子供の姿を聞かされ…

抗う

子どもを持って 初めて分かる 反抗期ってなんてめんどくさいの 自分にももちろんあったが すっかり棚上げ 話し合おうにも 話にならないし こちらが熱くなればなるほど あちらは冷める その冷めた表情が 子どもならではの冷たさであることを シーズン卒業して…

背中合わせ

我が家の目の前は 路線バスが走る道路 ベランダから覗けばバス停が見える ある意味便利なところだ しかし それを不満に思う人がいた バスが停車するたびに 音がして家も軽く揺れ 眠れなくなったという 思っているのはその方お一人だが 自治会の議題に上がり …

まな板の鯉

手術を受けた経験が2回ある 一度目は子宮全摘 二度目は胃の一部切除 ともに全身麻酔だ 手術室に入り 麻酔を受ける段になって 2回とも思ったこと ・・これで死ねたら楽だろうな・・ 家族が聞いたら怒るだろうが まな板の鯉状態で 数々の同意書を書かされ いざ…

愉快

信号で止まっていたら 隣の車線に止まっていた 赤いオープンカーが 髭を剃っていた 別にいいけど なんか 笑える オープンカーもかぶってほしいヘルメット 毛利由美

言葉で見る時代

父の世代は 昭和ひとけたという 独特のニュアンスで語られ 団塊世代 新人類 団塊ジュニア などが長い昭和に登場した 平成に入り “それって昭和”的な風潮が出て だからゆとりはと揶揄される そんな平成もそろそろ終わる つぎはどんな言葉が出てくるか そのう…

前向き

向かいあわせの席より カウンターが好きだ 何かで聞いたことがある カウンターは2人とも前を向いているから 前向きな話ができるって 別に洒落でもなんでもなく 案外これは真実じゃないかと思う 向かい合う2人が スマホをいじっていたら 寒々しい感じがするけ…

しっぽりと

4月のシフトが終わった GWと令和元年 連休のウキウキする気持ちとは裏腹に 今朝は冷たい雨 平成はしっぽりと暮れて行くのかな 「よい令和を」といって4月のシフト終え 毛利由美

保護者

義母がグループホームから退所を勧められ あちこちの特養にあたり予約して 半年ほどたったある日 なんと同じ日に2つの特養から 空室がでたとの電話 いつ空きが出るのかと 憂鬱な気持ちで待っていたら 今度はどっちにするかの 贅沢な悩みに変わる そんなこん…

たまむすび

テレビをつけたら たまちゃんこと赤江珠緒さんと大吉さんが フライデーされた顛末を 自らラジオで語っていたことを伝えていた テレビを見てから ラジコのタイムフリーで 『たまむすび』の一部始終を聞いた テレビでは肝心な部分が端折られ おもしろおかしく…

使い倒す

よれよれになったTシャツやシーツは ハサミでジョキジョキ 適当に切れば 立派なウェスの出来上がり 今日もキッチンで大活躍👍 よれよれのシーツがピカピカのウェス 毛利由美

魅力とは

魅力度ランキングで 毎度おなじみ 最下位の茨城県 たしかに観光の面では 遅れてる感があるけど 住めばなかなかいいところ 特につくばは よそ者の多い街だったので 逆に茨城弁のない 助け合いの街だった ここに住んで30年以上 都会の派手さはなく 売りことば…

悪よの

いい男は たいてい悪(ワル)をしつくして 作られる 歳とってから悪をすると 本当に犯罪者になる 男の悪は “通る道” だけど 女の悪は “過去” あるいは “黒歴史” やっぱり男って 得だよね〜 やんちゃって女にとれば黒歴史 毛利由美

子どもの減った街

以前住んでいた官舎では 4月に入ると団地サイズの鯉のぼりが ベランダを踊った どの鯉のぼりも同じ大きさ 子どもたちも当たり前の光景を楽しんだ いまは 官舎が消え空き家が増え 街が静かになった あの鯉のぼりは どこへ行った 身の丈にあった鯉のぼりが泳ぐ…

春なのに

末っ子は骨折を4度したことがある 骨折の理由は 階段から落ちた 滑り台から落ちた ブランコからの着地失敗 サッカーの試合中 以上だ 理由を書くとさも鈍臭い これがまた全部 春なのだ 今でも息子には 「春だからね」 と言う これで通じる 春は浮かれる季節 …

共有

大学生だった私は 自転車で駅へ向かっていた 前を女子高生4人が 広い歩道を横に広がって歩いている その脇をすりぬけようとした瞬間 女子高生たちがわっと笑って横に広がった スピードを出していた私は はずみで横の看板にぶつかり転倒した 痛ったーと手を…

待つ

桜が散り 巷は今週末から始まるGWと 5/1からの令和元年を前に 一抹の静けさ 帰省を待つ側は 出かける忙しさはないものの 迎える忙しさを味わう これもまた順送り 天気のいいうちに 布団でも干しておこう 納豆を買って帰省を待っている 毛利由美

パタリロ!

川柳との出会いは 漫画「パタリロ!」 すでに大人だった私だが パタリロ!にはまっていた パタリロとは 常春の国マリネラ王国の やたら小さい王子のこと いわゆるギャグ漫画だ “大男総身に知恵がまわりかね” と言うパタリロに “小男は総身の知恵もたかが知れ…

迷い

エレベーターの開閉が 「開」「閉」なら分かりやすいが 「<l>」「>l<」となると 手が迷い箸のようになる 実際間違えて 親切で「開」を押したつもりが 「>l<」を押して 慌てて「<l>」を押して 謝る始末 これなら押さない方がまし 冤罪の気分 親切あだ…

凡人

平均して成績のいい子もいるが 文系理系体育系芸術系技術家庭系 たいてい 得意なものは強く 不得手なものは弱い 一度だけ5段階評価で オール3をとったことがある これは少なからずショックだった 2や4があっての平均3でなく 数字全部が3 普通すぎて 全否定さ…

阿波踊り

見に行きたいものに 阿波踊り 以前ラジオを聴いていたら 誰だったかアーティストが 阿波踊り、あれってキツイですよ と言っていた そういえば 動きは盆踊りというより ダンス 渋谷でやったら きっとウケる💡✨ スクワットに音をのせたら阿波踊り 毛利由美

来夏

大河ドラマ「いだてん」を見ている 炎天のストックホルムでマラソンをして 棄権者多数、死者1名 金栗四三(いだてん)も例に漏れず 日射病で棄権 なんだか来年の東京オリンピックの 伏線 あるいは 逆デジャヴ 東京でも多分いだてん熱射病 毛利由美

会話

夫を乗せて運転中 ふと夫が呟いた >ぐってなんや 意味がわからない 夫の視線の先を追ったら 「GU」があった 「ぐ」って・・・💧 歳とるとお茶目になってくる会話 毛利由美

胃カメラ

胃カメラを2回飲んだことがある 麻酔なしの通常の胃カメラだ だが初めてで怖がりの母は 全身麻酔をしてもらった >楽やったよ。麻酔したからなんも覚えてへんし >麻酔が覚めるまで帰られへんからベンチで休んでいたら、私の次の男の人が胃カメラ終わって出て…

大阪

台湾へツアーで行った時 現地のツアーガイドがしきりに言っていた >日本行ったことあります >台湾と大阪似てますね 私も帰省するたびに思う 大阪にはいい意味での アジアの活気がある 元気になれる場所だ 大阪のアジアの風が心地よい 毛利由美

運転をしていると ヒヤリとさせられることが多々ある 田舎道を走っていた日のこと 突然、黒猫が道を横切った 自殺するかのようなタイミングだった 反射的にブレーキを踏んだが間に合わず ゴットンといういやな感触を残した 思わずバックミラーを覗いたが そ…

突っ込み

電話相談の仕事をしている 全国各地から問い合わせがあり 都道府県がどこかも伺っている 大阪とつくばに拠点があるため つくばに掛かってくる電話は 大抵が関東以北 しかし大阪の回線が埋まっていたりした時は 関西以西からも掛かってくる 先日の問い合わせ…

危険運転

アクセルとブレーキの踏み間違いで 事故が多発している 考えるだけで恐ろしい かくいう私 一旦停止後 トロトロと前に出て 加速して交差点を渡ろうとしたら キキー!! ・・・? えっ? 急停止 交差点の真ん中で アクセルのつもりが・・・ 間違えてブレーキ踏…

男の一生

母方の祖父は再々婚をした 祖母はガンで早逝し 2人目の祖母も 3人目の祖母も 病気で他界した というか なぜ再々婚できるのか 孫の私から見れば 確かに見た目はスマートだったが 相当な頑固じいちゃんだった なんだか祖母たちが 祖父にエネルギーを吸い取ら…

How to

ひところ家の電話を取ると 無言ということが続いた めんどくさくなって 子機をスピーカーにして 机にゴロンと転がし 家事をしたり テレビを見て笑っていた 気づいたら電話は切れ それ以後無言電話は来なくなった 無言には無言で対処する電話 毛利由美