消化器外科の待合室で
座るのも腰が痛いため
立ったまま曜日別担当医を見ていたら
金曜日の女医さんの名前に心当たりがあった
誰だっけ、誰だっけ
ふっと思い出す
15年ほど前まだ娘が中学生だったころ
家庭教師をしてくれた筑波大医学部の学生さん
小柄だけど陸上部で活躍して
とてもキュートな女の子だった
いつも大きなリュックを背負っていた
ひとりで遠出をして蛍の写真を撮ったり
ある日は部活の罰ゲームでショートヘアになり
またそれが似合っていて可愛かった
思い出がフラッシュバックするとともに
消化器外科を希望していたことを思い出した
女の子は眼科や皮膚科の希望が多いなかで
この小柄な体で消化器外科とは凄いと思った
そして夢を叶えていま卒業校でお医者さん
担当医ではないけれど
多分私の執刀をして下さった医師の元で
頑張っているんだろうなと
温かいものが胸に残った
医学生だったあの子がいま外科医 毛利由美