川柳小噺

エッセイをまとめたら17音になった

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10分間の立ち話

年明けに甥っ子が結婚式を挙げるので

 

 

ふらりとモールに行ってパーティードレスを見た

 

 

親族の結婚式は気楽でいい

 

 

何よりおめでたい

 

 

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とりあえずカタログを貰って店を出て

 

 

辺りをキョロキョロしながら歩いていたら

 

 

恐る恐るした声で呼び止められた

 

 

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よく見たら以前住んでいた官舎で一緒だった人だ

 

 

>マスクしているから人違いかもと思いながら

 

 

>怖々声をかけたんだわ

 

 

確かに。

 

 

私もデジタル放送の時差ほどの間を置いて

 

 

やっと気がついた

 

 

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四半世紀前の私たちは

 

 

子育て真っ最中で

 

 

外で子供を遊ばせながら

 

 

たまに軽トラで売りに来たパンを

 

 

みんなでベンチに座って食べていた

 

 

つくばは地元の人より遠方からの人が多く

 

 

親元を頼れない独特の仲間意識が出来て

 

 

ママ友というより戦友のような関係だった

 

 

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あの日低学年だった彼女の息子が

 

 

1か月前結婚した話から始まり

 

 

お互いの子どもたちのその後を

 

 

写真を見せながら怒涛のように話した

 

 

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時間にすれば多分10分くらい

 

 

この先会うかどうか分からない彼女と

 

 

リトルハピネスなひと時だった

 

 

子どもから孫へスライドする話

 

 

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