娘は名言の多い子だった
迷言より名言、だと思う
手を繋いでお散歩中
私が「鳥が鳴いているね」
娘は「かわいそうね」
多分「鳥が泣いている」と理解したのだろう
空路
窓から外を見ていた彼女は
「雲が落ちてる」
スーパーで
細かいお金がなく
万札を出して
たくさんお釣りをもらったとき
横にいた娘が小声で
「得したね♪」
これには笑ってしまった
こんな娘も成長した
彼女に子どもができたとき
きっとどこかで同じような名言を
聞くのだろう
幼子はきっとピカソを理解する 毛利由美