オチのないエッセイを書きながら
ふと思い出した
京都の銀閣寺で家族が写真を撮っていた
お父さんが奥さんと娘さんたちを撮っている
思わず「写真撮りましょうか?」と声をかけた
一瞬お父さんの目が泳ぎ
>いやいや、いつもこうですねん
>ぼくの入る余地あらへんから
>ありがとうございます!
家族も笑っている
ああ関西やなあと微笑ましくなる
断るのもオチをつけて
相手に不快な思いをさせない
それも芸人とかでなく庶民の道理
好っきやわあと思いながら
家族に会釈をして先へ進んだ
オチを言うパパを笑って見る家族 毛利由美