川柳小噺

エッセイをまとめたら17音になった

高齢者の暮らし

久しぶりに母に会い

 

 

通院やお買い物に付き合う

 

 

杖をついてそろそろ歩く

 

 

階段やエスカレーターは怖いので

 

 

もっぱらエレベーターを利用

 

 

それがまた分かりにくいところや

 

 

奥まったところにあり

 

 

これは足が不自由だと本当に大変だなと実感

 

 

整形外科のあと

 

 

メガネ屋でフレームの緩みを治してもらい

 

 

ついでに補聴器をみる

 

 

かなり前に作った補聴器は

 

 

今ひとつ使い勝手が悪く

 

 

聴力検査の後

 

 

最適化された補聴器を装着した母の顔が輝いた

 

 

感激するほどよく聞こえたという

 

 

それまで店員さんの説明に頷くだけだったのが

 

 

会話による相槌となり

 

 

平熱の声で喋る母に

 

 

こっちまで感激してしまった

 

 

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その後化粧水を買いにスーパーに向かうが

 

 

途中から雨が降ってくる

 

 

それでもエレベーターを求めて

 

 

濡れながら大回り

 

 

もうここまで来たら大変としか言いようがない

 

 

だって私ならネットでちゃちゃっと注文して終わり

 

 

母はクレジットカードも持っておらず

 

 

買いに行くしかない

 

 

銀行で通帳つけ込みも

 

 

ウェブ通帳なら必要ないのになと悲しくなる

 

 

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お年寄りには何もかもが不便な世の中なのだと

 

 

たった半日の付き添いで実感した

 

 

足腰が丈夫でもネット注文

 

 

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