川柳小噺

エッセイをまとめたら17音になった

旅立ちの季節

卒業のシーズンになると思い出すことがある

 

 

3人の子どもがいて、これまでも数多くの卒業式に参列したが、1度だけ泣いてしまったこと。

 

 

長男の高校の卒業式。クラスごとに保護者に向かい、「これまで育ててくれてありがとうございました」と全員が頭を下げたとき。

 

 

体が弱かったこと、家を出るということもあったのだろう。

 

 

押し寄せるような感慨に襲われ、こみ上げるものを止めることができなかった。

 

 

そして彼は出て行き

 

 

空っぽになった部屋の存在感を思い知らされた。

 

 

おめでとう第2ボタンのない君へ          毛利由美                      

 

 

 

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