卒業のシーズンになると思い出すことがある
3人の子どもがいて、これまでも数多くの卒業式に参列したが、1度だけ泣いてしまったこと。
長男の高校の卒業式。クラスごとに保護者に向かい、「これまで育ててくれてありがとうございました」と全員が頭を下げたとき。
体が弱かったこと、家を出るということもあったのだろう。
押し寄せるような感慨に襲われ、こみ上げるものを止めることができなかった。
そして彼は出て行き
空っぽになった部屋の存在感を思い知らされた。
おめでとう第2ボタンのない君へ 毛利由美