川柳小噺

エッセイをまとめたら17音になった

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変容

歩いて5.6分のところに

 


手ごろなスーパーがあるので

 


いつもお買い物はそこに行っている

 


昨日はちょっと気分転換に散歩も兼ねて

 


歩いて20分ほどのスーパーへ行ってみることにした

 


公園を抜けて遊歩道を歩く

 


左手には新しい家が立ち並んでいる

 


以前住んでいた公務員官舎の面影はまるでない

 


右手には先日ドラマ「ボイス」で撮影された県営住宅が

 


これもリフォームか何かで工事が入っていた

 


横断歩道を渡る

 


そのスーパーまではずっと遊歩道を歩いていけばいい

 


左手には小学校がある

 


ここはいつも選挙でお世話になるところだ

 


右手には人のいない公務員官舎がある

 


うっそうと木が繁り不用心なことこの上ない

 


さらに歩き横断歩道を渡る

 


左手には交番や郵便局がある

 


並んで立っていた銀行の出張所はもうない

 


ここに来て初めて口座を作った銀行だ

 

 

物思いにふけながらの帰り道

 

 

 

 

何故か遊歩道や公園に人々がワサワサと現れる

 

 

まさに老若男女だ

 

 

みな手に手にスマホを持って彷徨っている

 

 

カップルもスマホに誘われて別々に行動

 

 

というか最初はカップルと気づかなかった

 

 

前を歩いていた女性がやにわに振り返り

 

 

後を歩く男性にスマホを見ながら話しかけたので

 

 

あれは夫婦か?と思い立った

 

 

多分ポケモンGOのようなゲームだと思うが

 

 

普通に歩いている私の方が違和感があるくらい

 

 

例えるなら

 

 

日本の観光地で日本人が肩身の狭い思いをするような

 

 

そんな疎外感で

 

 

そそくさと家路を急いだ

 

 

ぶれながらついていく時代の変化                毛利由美
 

 

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