新聞をめくっていたら地方版に
見た事のある顔が飛び込んできた
これって・・
本文を読んでみると
やっぱりテムカ君だ
研究者だったお父さんが
つくばでの思い出を綴った小説
「手中のハンドボール」
これを自費出版した記事で
家族写真が載せられていたのだ
本の主人公はテムカ君
彼は長男の同級生で小学校からの友達
一度彼と長男を私の運転する車に乗せたことがある
多分高校受験がらみで乗せたのだと思うが
その経緯は覚えていない
その頃の私はまだ
運転も近場しかしたことがなく
多分夫も出張か何かで不在だったのだろう
私が運転するしかない状況だった
テムカ君は中学生だったが
グルジア出身の彼は大人の体格だった
運転をしながら嫌だなと思う場所が近づく
Uターンをするところだ
車はプレザージュというガタイの大きいもので
切り返しがいるかもなあと思っていたら
後部座席のテムカ君が身を乗り出して
>もっと前に出てー
>もう少し前、前、前・・・
>はい、大きくハンドルを切って!
大人のような彼の号令にまんまと乗せられた私は
大きくハンドルを右へ!
なんと切り返しもなく一発でUターンを決められ
運転をしているのは私なのに
すごいねー、テムカ君、すごい!
とはしゃいでいた
彼はこんな些末な出来事は覚えていないだろうが
私のテムカ君の思い出はこれに尽きる
当時からリーダーシップがあったのだろう
今テムカ君は
ジョージア臨時大使に就任し
先日の天皇陛下の即位儀式にも出席したという
彼のことはTwitterなどでも話題になっていたことを
そんなことを何も知らない同僚から
何かの折に聞いて知った
新聞にはほっこりとした記事もある 毛利由美