川柳小噺

エッセイをまとめたら17音になった

距離感

電話相談ではいろいろな人と相対する

 

 

赤ちゃんの誤飲相談はテキパキ

 

 

年配の方だと話は長引きがち

 

 

しかし以前に比べて最近は

 

 

〈病んでいる〉感じの人が増えた気がする

 

 

毎日ではないが週に3度ほど

 

 

電話をかけてくる40代の女性がいる

 

 

当初は「母」「娘」が当事者だったが

 

 

最近は「私」も当事者になってきた

 

 

相談内容はとても些細なことで

 

 

>ファンデーションが口に入った

 

 

>軟膏の付いた手でパンを食べた

 

 

>うがい中に声をかけられうがい薬を飲んだ

 

 

などなど

 

 

・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚

 

 

ご自身でも後ろめたさがあるのか

 

 

最近は「非通知」でかけてくるが

 

 

声と喋り方ですぐ分かってしまう

 

 

そして必ず

 

 

>すみません。こんなつまらないことで・・

 

 

と実に丁寧に電話を切られる

 

 

クレーマーでもなく相談には違いないのだが

 

 

何なのだろう

 

 

誰かと喋りたいのか

 

 

寂しいのか

 

 

・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚

 

 

そしていつものように初めての人のように

 

 

相談に乗っている私がいる

 

 

相談に大切なのもディスタンス            毛利由美

 

 

f:id:Yubaaba:20201016112527j:image